不公平は必要だ!

忙しい。何が忙しいかって、仕事より「PTA活動」なのでした。現在、学級理事をしているのだけど、間もなく開催されるバザーに向けて連日猛特訓じゃなかった値付けだの仕分けだのに明け暮れているのでありました。

それにしても、PTAというのはほとんどがお母様方(僕は、その中の「黒一点」)で、仕事で付き合いのある人々とは価値観などが全く違う。いろいろと眼から鱗なのでありした。中でも特に感じたのが「公平」というものへの捉え方。

バザーでは1つ1つの献品に値札を付けていく。これがかなり面倒くさい。例えば洗剤とかが届けられたりすると、それはすべて同じ値段を付けないといけない。でないと「公平」でないからね。まぁ、こうしたものはわかる。が、どうも理解できないのが「半額セール」の値付けだ。

バザーは、終盤に入ってまだたくさんモノがあまっていたら、一旦会場を閉じ、お客をすべて外に出してから、すべての商品の値札に「半額」を示すチェックを入れていく。そして再び再入場してもらい、以後、チェックのついているものは半額にして会計する――そういうシステムになっているんだそうだ。

なんか、妙にまどろっこしいんだよね。おそらく誰もが真っ先に考えるのは、「普通にレジで会計して2で割ればいいだけじゃん?」ということ。僕もなんでそれじゃいけないんだ?と思い聞いてみた。するとその理由は以下のようなものだった。

「お客の中には、時間で半額になるのを狙い、欲しい物を手に持ったままセールの時間が来るまでじっと待っている人がいる。そういう人が欲しい物をすべて半額で買えるのは、普通の金額で買った人に対して不公平だ。だから一度すべての人を会場の外に出してチェックをして、チェックしたものを半額にする。半額セールを狙ってずっと商品を手に持っていた人は半額にはならない。これでこそ公平だ」

うげげげげ~、マジですか? 本気でそんなこと考えますか?と思ったのは僕だけではあるまい。そんなことのために、お客を出して、全ボランティアが一斉に全商品の値札にチェックを入れて回るなんて手間を掛けるのか?

だいたい、バザーなんてみんな激安商品ばかりしかないわけで、それを更に半額で買うために、真っ先に会場に突入して欲しい商品を全部手にして、それから半額セールの時間まで二時間以上会場で待ち続ける……なんて人間、本当にいるのか? もしいたとするなら、「そこまでして安く買いたいなら半額にしてやれば?」と思うのは間違いなのか?

僕はね、思うんだよ。同じ商品をすべての人間が同じ価格で買うのが果たして「公平・平等」といえるのだろうか、とね。お店ならまだしも、バザーだぜ? 正直、値札なんて付けないで、「じゃあ、これは500円でどうだ?」「うーん、300円なら買うかな」「よし、じゃあ350円でいいや」なんてその場で適当に値段を決めて売り買いしたっていいだろ、と思ったりする。「それじゃあ、同じものを高く買う人もいるし安く買える人もいる。不公平だ」って?

違うね。安く買える人は、それだけの交渉能力があったわけで、「能力のある人がそれだけ安く買えた」ってことだろう。それは不公平じゃない。

別の例で「税金」を考えればわかりやすい。今、100円のものを買えば、5円の税金が取られる。誰だろうとみんな同じように。年収300万の人間も、3億の人間も、とられる税金は同じだ。これは果たして公平だろうか。「金持ちほど多く払うべき」というのは間違いだろうか。

もし、所得税が「定額」だったらどうだ? 年収300万の人も3億の人もすべて平等に百万円ずつ払ってください、となったら。それは果たして平等か? そりゃ違うだろう。

その昔、お金持ちは商品を定価で買うのが当たり前だったように思う。デパートの外商が家までやってきて、大金を払ってものを買う。そして貧乏人は特売などに群がり、同じ商品を安く買う。それが当然だった。(……待てよ、デパートの外商が売るようなものを安売りで売るか?ま、いいや)

お金持ちは、すばらしいサービスを受け大金を払って商品を買う。貧乏人はそれをひたすら安く買う。それが社会というものだったように思う。金持ちはあちこちボランティアなどを行い、あちこちに金をばらまく。貧乏人はあちこちでそのおこぼれにあずかる。そうやってお金は社会を循環していたのだ。

それが、気がつけば、「金持ちも貧乏人も、同じようにお金を払うべきだ。それが正しいあり方だ」と考えるような世の中になってきているような気がする。「公平」だの「平等」だのといった言葉によって。

公平・平等というものは、すべて同じではない。中には「より下の立場にある人間にとって利のある公平」もあれば、「より上の立場の人間に都合がいい平等」もある。金持ちも貧乏人も同じ買い物をしたら同じだけしか税金を払わなくていいっていうんなら、そりゃあ金持ちは飛びつくだろう。

……で、バザーだ。小学校のPTAが開催するバザーで血眼になって欲しいものをあさり、それが半額になるまでひたすら待って買う。その人は、とても豊かな生活を送っている人には思えないのだ。とても苦しい暮らしをしているからそこまでするんじゃないか。だったら、安く売ってやればいい。なぜ、そこまでして「公平」に金をとろうとするのか。たかがPTAのバザーで。「あの人は○○円だったじゃないの。私はどうして△△円なの? 差別だわ!」なんて文句をいう人、いるんだろうか。

もし、いたとしたら、こういってやればいい。「あなたもあの人ぐらい貧しくなれば、いつでも安くしてあげますよ」と。それが本当の「公平」ってもんだろう。違うかい?

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