AIのデータ収集&分析力は?

 「質問し、答える」というもっともスタンダードなAIの利用については、このところだいぶ落ち着いてきた感じがする。ChatGPTの優位は揺るがないものの、最近は「検索」に関することはPerplexity(https://www.perplexity.ai/)を使うことが多くなった。ここは、時々妙なブログ記事なんぞをベースに回答してきやがるのだけど、一般的な情報については最も信頼できるAIとなりつつある。特に、「うろ覚えなんだけど検索で調べたい」というようなときにここは猛烈に便利だ。

しかしまぁ、ChatGPTでも同じぐらい信頼できる応答がされるようになってきたし、Claudeもデフォルトが3.5 Sonnetになって格段によくなった。Geminiは……相変わらずだが(苦笑)、もう普通に検索するよりAIに効くだけで済ませることが増えた気がする。応答で明らかな間違いが交じることも減ってきて、ほぼ信頼できるようになってきた。

で、だ。単なる質問でなくて、もうちょっと複雑なことをさせたらどのぐらい信頼できるのか、というのがちょっと気になってはいたのだ。特にデータを活用した問いの場合、どこまで信用できるものなのか。これが本気で信頼できるようになったら、もう普通の検索は不要になる。

そんなことを考えたのは、ふと思いついてスペインはカタルーニャ州の独立問題が与える影響についてAIで調べてみたときだ。一般的なご返事はすぐに頂けたのだけど、具体的なデータに基づいた応答はどこまで可能なのだろうか。そう思って、こう質問してみた。

バルセロナ市とマドリード市の経済状況(GDP、失業率、犯罪発生率など)をグラフにして。

まぁデータの一部は検索できたとしてグラフまでは難しいだろうな、なんて思っていたのだけど、ChatGPTの応答を見て驚いた。

グラフを作ってる! 本気かよおい。ただし、よく見るとどうもデータが怪しい。おそらく見つかったデータを適当に補完しているんじゃないか。グラフのギザギザを見ているとそんな感じがする。ただ、これはつまり「ちゃんとデータを見つけられたらグラフを作れる能力がある」ということで、これは使い方次第で相当なポテンシャルを秘めていそうだ。

ところが、だ。「他のAIはどうかな」と思ってClaudeで同じ質問をしたら、こちらは本当に心底ぶったまげた。こいつ、いきなりReactコンポーネントのコードを書き始めたのだ。そして生成されたコードをそのままトランスコンパイルし、別枠で表示しやがった。


グラフはマウスポインタで数値をポップアップするなどダイナミックに操作できる本格的なもので、下手をするとExcelなんかより上のアクティブグラフになってる。しかもコードも得られるので、これをベースにデータを書き換えて簡単にカスタマイズできる。

もう人間いらない。本気でそう思ってしまった。少なくとも自分で一からこのコードを書いてReactでWebページ作って表示するとなったら1時間はかかるだろう。React経験がなければ丸一日の作業になるかも知れない。それをわずか数十秒で。

ただし、よくよく見ると、こいつもデータはかなり怪しいことがわかった。とはいえ、こちらは「正確な最新データは持ち合わせてないが、典型的な傾向を示す仮想的なデータを使用している」とコメントしており、最近の両市の経済状況を得られたいくつかのデータを元に、実際の傾向を表すようなデータを生成してグラフ化していることがわかる。まぁ、しらばっくれずにちゃんと告白しているだけClaudeのほうが信頼できるな。

とりあえず、両AIのグラフ作成能力に驚いてしまって思わずブログ化してしまったのだった。え、他のAI? 他はグラフを作れたものはなかったよ。え、Gemini? 聞くなよ(笑)。


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