メールを信頼するな!
次の単行本まで少し時間があいたので、その間、急いでCodeZineの記事だの運営サイトのメンテだのといったものをやっている。久しぶりに迷惑メールの「ゴミ箱整理」も行った。今回も、読者からのメールが何通か出てきた。割と少ない方だ……と思ったが、考えてみるとだいぶ前に届いたものは既に消えているのだろう。
電子メールというものを「確実に相手に届く連絡手段」だと思っている人が多いのは、まったくどういうことだろう。例えば、既に何度もやりとりしている相手なら、届かない確率はかなり低くなるだろう。が、初めて送る相手に、メールがきちんと届き、かつ読まれる確率というのは、決して高くはない。だが、そういうことをまるっきり考えていない人というのは思いの他に多い気がする。
僕は、以前から「フリーメールアドレスで送らないで」といっている。それは、フリーメールアドレスは、プロバイダなどのメールアドレスと比べて信頼性が低いから、だ。この「信頼性が低い」ということはどういうことか。届いても「きっと変なメールだろ」と怪しんで読まない、ということもある。同時に「そのメールは届かない」という可能性も考えなければならない。
最近は、どのプロバイダも迷惑メール対策を行っている。フリーメールアドレスの場合、迷惑メールと判断され、相手に届かないことが多い。僕の場合、mac.com(me.com)とgmailのアドレスを公開している。これらの公開アドレスに届く迷惑メールは、1週間も放ったらかしにしておけば数千通にはなる。そんな中に、届いたメールが紛れてしまったら、(しかも忙しくて数週間、チェックを怠ったりすれば)たとえまだメールが削除されていなかったとしても見つけるのは至難の業だ。とてもすべて読んでチェックなどはできず、とりあえずタイトルだけを見て、スパムではなく僕個人に当てたものらしいものをピックアップするぐらいしかできない。正直いって、メールサーバーによって迷惑メール扱いされたものの半分以上は、見落とすか、知らずに消えていってると思う。
というわけで。僕宛に限らず、特に知人知り合いなどでなく、また商売で不特定多数からメールを受け取るのが当たり前というわけでもない、見ず知らずの相手に対し、初めてメールを送る場合、「そのメールは、届かないかも知れないし、届いても読まれることはないかも知れない」ということを考えておくべきだ。メールは、確実ではない。特にフリーメールアドレスを使って知らない相手に送る場合には。
あなたのメールは、送った相手には届かない。そう思ってメールは使おう。