本日、運転免許センターに、免許の更新手続きに行ってきた。晴れてゴールド免許。やれやれ、これで5年間はあそこにいかずにすむぞ。
ところで、前に免許の取得か更新の時にブログに書いた記憶があるけど、悪名高き交通安全協会は、更に免許事業に深く食い込んできていた。以前は講習のあとで協会の人がやってきて説明をしていったのだけど、今回はなんと手続きの中に組み込まれていたのだ。順番に窓口を回っていくのだけど、
「はい、申請書をこちらで請求くださーい」
「はい、証書を購入してくださーい」
「はい、受付に提出してくださーい」
「はい、視力検査に並んでくださーい」
「はい、講習の受付をしてくださーい」
「はい、交通安全協会の手続きをしてくださーい」
「はい、講習教室に移動してくださーい」
……順番に「はい、はい、はい……」と受付を回っていくと、まずたいていが何も考えずに下から2番目のところで手続きをしてしまう。「はい、はい、はい……え?」と受付の手前ではっと気がつく人は、見たところ10人に2~3人の気がする。
この、まるで「免許の更新に必要な手続き」であるかのように装った交通安全協会の入会手続きは、ほとんど詐欺ではないだろうか。いや、訂正。「完全に詐欺」ではなかろうか。
こうして交通安全協会が完璧に「手続きの流れの一部」となり、講習のあとでの勧誘はなくなった……と思ったのだけど、恐るべし運転免許センター。なんとまぁ、新たな団体が講習のあとに入り込んでおりました。それは「自動車安全運転センター」というやつ。
センターでは、運転経歴の各種証明書を発行するという。いわく、運転記録証明書、無事故無違反証明書など。ゴールド免許だと5年間無事故無違反の証明にしかならないが、センターの発行する証明書では何年も前までさかのぼって証明できるという。一体、これ、どういう場合に必要となる証明書なのだろう、と思っていたら、
「就職の際、あるいは企業の人材管理など、幅広くご利用ください」
要するに「ぜひ使ってくれ」ということなのだ。「こういうときにこの証明書が必要となります」というわけではなく、「こういう証明書をうちで作ったから、皆さん使ってね」ということなのだった。ここが発行する証明書で本当に必要なのは、交通事故などにおける事故証明書ぐらいだろう。
更には、無事故無違反者に発行されるSDカードというやつ。これで全国さまざまなところで割引を受けられる、とのこと。使えるところはたくさんあります、日本全国で何千(だったか1万何千だったか)で利用できます、という。その通り、僕は知っている。前に自動車教習所から無料でSDカードが送られてきたときに調べた。確かにたくさんのところで割引ができるが、そのほぼすべては、ネットなどで普通に割引できるところであり、「SDカードの人だけ割引される」ところは皆無だったはずだ。
携帯でWebサイトにアクセスして「はい」と見せれば割引される、それを[SDカードでもできる」というだけのことではないのか。わざわざネットなどでクーポンをとらなくてもいつでも割引できますよ、という利点を強調していたが、確かに利点ではあるものの、その程度のものを維持するために大勢の人員と施設が必要なのか。
自動車安全運転センターは現在、特別民間法人となっており、国が役員等を管理しない。要するに「好き勝手にできる法人」であり、実際、常勤役人はすべて警察庁のOBで占められていたはずだ。一体、この種の団体はいくつあるのだ? なんだって「まとめて全部処理する団体1つ」にしないのだ?
ちなみに。
本日の講習(優良講習というやつ、30分)の際に配られた「交通の教則」「人にやさしい安全運転」といった小冊子は、前回の免許更新でも受け取った。毎回、配る必要はまったくない。誰しも3~5年に1度は更新をするのだから、その際に、前回から法改正された内容などの差分だけ配れば済む話だろう。毎回、同じような冊子を配るのにどれだけ費用がかかっているのか。
毎度毎度、受けるたびに気分が悪くなる免許の更新手続きだった。腹がたっても、「もう二度と行くか!」とはいえないところが更に腹がたつ。日本で車を転がす限り、何度でも行かなけりゃならないのか、くそ。
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