ようやく春に、docomoからandroid携帯第2弾が登場するようだ。ソニーエリクソンの「Xperia」。スマートフォン割を利用した場合、実質的に3万程度で売られることになるらしい。この他、ソフトバンクでも春にはandroid携帯を出すようだし、ようやく日本でも本格的にandroidが出回ってきそうだ。
それにしても、だ。一体、日本の携帯メーカーは何をしているのだろうか。iPhone上陸のときは、まぁやむを得なかった面もある。何しろ、Apple以外の企業はハードに参入できないんだし、似たようなものを作るといっても洗練されたAppleに対抗するのは並大抵じゃない。実際、似たようなインターフェイスの携帯はいくつか出てきたが、iPhoneとはまったく異なる「ガラケー(ガラパゴスケータイ、要するにiモードとかの機種のことね)」だったわけだし比較にはならなかった。
だが、今度はandroidだ。オープンソースのOSであり、どこの国のメーカーもすぐに参入できる条件はそろっていた。「だがandroidは米国で開発されたOSであり、日本ではごにょごにょ……」というのは当たらない。なにしろ、最初にandroid携帯を出したHTCは台湾のメーカーだし、サムスンは韓国。中国に至ってはandroidをベースに独自の携帯OSを普及させようとしている。そうした国々に比べ、日本の企業や政府はいかにも遅い。
米国のモトローラ、英国のソニーエリクソン。どこの国もandroidに動いている。もちろん、日本企業も内部では既にandroidの対応を考えているだろう。シャープは今年中にandroid携帯を出すといっているし、NECも製品化に動いている。だが、いかにも遅い感じがするのは僕だけだろうか。なんていうか、「技術を見て、これはいける!ととびついた企業」と、「回りが飛びつくのを見て、慌てて動き出した企業」の違いを感じてしまうのだ。
たとえば、SmartQ5という端末がある。日本語版もAmazonなどで販売しているが、これ、すこぶる評判が悪い。とりあえず端末のハードにandroidを乗っけて「android携帯端末として売ってしまえ!」という感じで出したものだ。最初のロットで購入した日本のユーザーはえらい苦労をしているらしい。こういっちゃなんだが、日本の企業には、こういうところがたりないと思う。製品の練りこみとか洗練とか「わが社にふさわしい製品でないと」的なことばかり考えるあまり動きが鈍くなっていないか。「商機あり!」と見たら、とにかく今すぐ何か作って売ってしまえ! という気迫に欠ける。
不況が長引いたためか、どこも皆、新しいことに臆病になっている。新しいことに一番乗りして失敗するより、どこかが一番乗りして「ここはいける」ということを確かめてから2番のりを狙う。そういう感じがどこの会社からも窺えてしまう。
誰も「最初の1台目」に完成度なんぞ求めちゃいない。最初の1台目は「とにかく今すぐほしい!」という人に、いかにすばやく提供できるか、が勝負のはずだ。荒削りでいい、とにかく出しゃあいんだ。というわけで、これから夏ぐらいまでの間に、なんでもいいから各社、android端末を出してください。そのへんでこっちも決めたいので。よろしく。(←結局、自分が早く買いたいだけか?)
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