速さは力なり、か?

最近になって、Googleはページの表示時間をページの評価の一つに加えている。「速さは価値」ということらしく、早く表示されるページほどページランクがあがるようになってくるようだ。

それはそれで一つの考えとは思うが、考えてみれば、多くの小規模なサイトというのは、ほとんどがレンタルサーバーを借りている。そして「速度=そのレンタルサーバーの速度」となってしまうことが多々ある。となると、どんなにサイトの管理者が試行錯誤して速いページとなるよう作ったとしても、評価は低くされてしまうことになる。

Googleからすれば、「そんなサイトを借りているからだ。もっと速いサーバーに移りなさい」ということなのだろう。だがね。うちでやっているFinQとlibroは、どっちもGoogleのサイトなんだが……。ページの速度が上がらず、そのサイトが置いてあるサーバーがGoogleであった場合、はたしてGoogleはどうしろというのだろうか。

また、ページの速度というのは、作り手の意図とは無関係に決められてしまうところもある。現在、Google App Engineを使ってFinQとlibroを公開している。Googleのウェブマスタツールで両サイトのパフォーマンスを計ったところ、FinQは平均1.6秒、libroは平均3.9秒という結果になった。どちらも同じGAEで動かしており、どちらもベースとなるプログラムは同じだ。違いは、おそらくFinQがテキストのみのページばかりであるのに対し、libroは各ページにリストとイメージが表示されていることが多い、という点だろう。当然だが、イメージが多いほど表示速度は遅くなる。

一口に「速いページ」「遅いページ」といっても、その要因はさまざまだ。サーバー環境もさることながら、「そのページにどれほどのコンテンツがおさめられているか」を抜きにしてページの表示速度は語れないはずだ。長いテキストと図を多用したページより、Twitterのつぶやきのような短いテキストがぽつりとあるページのほうが表示速度は速くなるだろう。だが、だからといってそちらのほうがページとしての評価が高いか?というと、これは別問題だ。

ページの速度を高める工夫は必要だ。だがページ速度は絶対ではない。はたしてGoogleはどこまで速度を重視するのだろうか。非常に気になる。

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