かくて、巷に「美しく凡庸なデザイン」が充ち溢れてゆく

Bloggerに、新しいテンプレートデザイナーがついたというので、試してみた(下の方に画面キャプチャ)。

なるほど、以前の「あらかじめ用意されたテンプレート上に、あらかじめ用意されたガジェットを、あらかじめ用意されたレイアウトから選んで並べるだけ」というものからすると格段に進歩している。テンプレートから使いたいデザインを選択する点は同じだが、配置するイメージ、パーツ類の色やフォントなど事細かに編集できるようになっており、「用意された中から選ぶ」といった印象をかなり払拭している。

基本的なデザインはどれも使いやすく、またある程度クールにまとめられているため、あれこれ調整してもそう大外しなデザインにはならない。また、選択したイメージなどに応じて、色合い等を自動調整してくれるのが実に便利だ。これのおかげで、黙っていても全体が統一された印象にまとめられる。

Bloggerは、Googleが提供するブログだ。Googleは最近、「いかにして利用者の手を煩わせず、すべて自動で済ませるか」をとにかく考えるようになりつつある。最近改良されたGoogleニュースでは、黙っていても利用者が関心をもつニュースがピックアップして表示される。YouTubeでは利用者が見たい動画だけを探して次々と表示してくれる。まるで「利用者は何も考えるな、代りにすべてGoogleが考えるから」といっているかのようだ。

このBloggerの新しいデザイナも、その片鱗が伺える。利用者は、ただテンプレートで好みのデザイを選び、好きな背景イメージを選ぶだけだ。事細かに用意された膨大な編集機能は、すべて「使わないため」にある。「こんなにも細かく編集できるが、でも利用者は何もしなくていいんですよ。全部Googleがデザインしてあげますから」というスタンス。もちろん、中には自分でデザインする人もいるだろう。ごくごく一握りの例外的な人たちが。が、ほとんどの人は、この新しいデザイナによって、またもや自分の脳味噌の一部をGoogleにあずけることに同意するだろう。

かくて、Googleによってデザインされた一様に整ったデザインが巷に氾濫していく。いや、これはBloggerだけの問題ではないだろう。ほとんどのブログでは、たいてい状況は同じだ。あらかじめ用意されたデザインを選び、あらかじめ用意された設定を編集し、ぱっと見は美しく整っている、どれもこれも同じようなデザインだらけになっていく。

まぁ、意図的にサイトをすべてGoogleに移行している僕がいっても全然説得力はないんだけど、世の中はこうして「美しく高品質で凡庸なものばかり」になっていくのだろうか。






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