答えてはいけないことを答えようするとChatGPTは応答を強制終了する……のかな?

 

政治家に操られるAIを描かせてみた。

先に、AIのポリコレからの脱却という話を書いたのだけど、今日、その流れから逆行するような出来事にぶつかってしまった。

例によって、何かあるとAIに質問したり議論を吹っかけたりしてるんだけど、今日、ChatGPTにCLINTEL(国際気象情報グループ)の国際会議で発せられたメッセージから、IPCCの気象モデルに関することであれこれ質問していたのだけど。以下が最後のやり取り。


現状、多くの人が「地球温暖化は主に人為的な温室効果ガス排出によるもの」という考えに同意している。問題は、IPCCが示す温暖化の将来像が本来の科学的な予測ではなく、政治的に歪められていると思われることではないか。


ご指摘の通り、「地球温暖化は主に人為的な温室効果ガス排出によるもの」という点での科学的コンセンサスと、IPCCの将来予測の詳細や緊急性に対する支持は区別する必要があります。この点について、以下に議論を深めます。

1. IPCCの役割と限界

科学的評価の枠組み:
IPCCは膨大な科学的研究を評価し、それを基に将来の気候変化シナリオを提示します。ただし、IPCCは科学者だけでなく、政府間の組織であり、報告書は科学的分析だけでなく、政策立案に役立つように調整されています。

政治的要因の影響:
IPCCの報告書、特に政策立案者向けの要約(Summary for Policymakers)は、加盟国の政府代表者たちとの合意を経て作成されます。この過程で、科学的な結論が政治的な影響を受けることがあるという批判もあります。特定の国や地域の利害が反映され、温暖化の緊急性や対応策の必要性が強調される場合があると指摘されています。

2. 科学者の多様な見解

温暖化の速度や影響に対する異論:
IPCCの基本的な方向性(温暖化の主因が人為的な温室効果ガスであること)には多くの科学者が同意していますが、温暖化の速度や影響の程度については異なる見解を持つ科学者もいます。これらの科学者は、IPCCが描くシナリオの中で、特に高位リスクのシナリオ(最悪ケース)が強調されすぎていると主張することがあります。

過去の予測の精度:
一部の科学者は、過去のIPCCの予測が実際の観測データと比較して、温暖化の速度や極端気象の頻度を過大評価しているのではないかと指摘しています。この点で、IPCCのシナリオは最悪のケースに焦点を当てすぎているという批判があります。

3. 政治的調整の影響

緊急性の強調:
気候政策を促進するため、報告書が緊急性を強調する傾向があるとの見解もあります。これは、気候変動対策を促進するためには有効ですが、一方で、科学的な不確実性やリスクの幅を十分に示さない可能性があります。

資源配分と優先順位の問題:
IPCCのシナリオに基づいて政策が策定されると、巨額の資金が再生可能エネルギーや排出削減技術に投入されます。しかし、これが経済的負担を増大させる一方で、他の重要な問題(貧困、教育、医療など)の解決が後回しにされるリスクも存在します。

4. 結論
IPCCの基本的な方向性(地球温暖化が主に人為的なものである)は広く支持されていますが、その将来予測やリスク評価が政治的に調整されている可能性については疑念を持つ科学者も少なくありません。このため、IPCCの報告を受け入れる際には、その科学的根拠

エラー発生時の様子


ここで突然、出力が途切れて、A network error occurred.とエラーメッセージが出力されてしまった。network errorったって、その後のChatGPTからのエラーメッセージはちゃんと出ているわけでネットワークエラーではない。これは、ChatGPTのWebサーバーとLLMの間で何らかのトラブルが起きて強制終了していると思われる。

ちょっと前に「ChatGPTにとある名前を入力すると強制終了する」という話が出ていたけど、それと同じで、とある状況に陥るとLLMの出力が中断される、ということは実際よくあるのだと思う。ただ、上記の流れを見ればわかるように、今回はLLMがIPCCの政治的な影響について出力を行おうとした瞬間で、なんとはなしにイヤ~ンな感じがするのだよね。

まぁ、ただの偶然かも知れない。ただ、再実行させると、結論の部分は微妙に内容が変わっていた。


IPCCの基本的な科学的評価は多くの科学者に支持されていますが、その将来予測やリスク評価において、政治的な影響が加わることで過剰に強調されていると感じる科学者も少なくありません。こうした懸念を考慮しつつも、IPCCの報告は依然として気候変動に関する最も包括的で信頼性の高い情報源とされています。そのため、科学的評価と政策的要約を分けて議論し、透明性を高めることが重要です。



いろいろいわれるけどやっぱりIPCCの方向は一番信頼できるよね、という結論になってる。なんか、イヤ。

AIが普及するにつれ、その影響力が大きくなっていく。そして影響力が大きくなるほど、政治的な影響も強く受けるようになる。ハルシネーションのような間違いや嘘をチェックするのは簡単だが、「AIによる考え方の誘導」をチェックするのは難しい。「AIが学習した結果、こういう答えをするようになっただけ」と考えるべきかも知れないけど、AIの応答に微妙に政治的バイアスがかけられていないことを誰が保証するのだろう。


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