スマートフォンにとって、ホームの使い勝手は結構重要だ。最初のうち、XperiaとiPhoneを使い比べて「いかにもXperiaは使いにくいぞ」とつくづく感じたのは、やはりなんといっても「ホームの操作感のダメさ加減」が大きかったように思う。iPhoneの、指でかるくなでるだけでなめらかにページ送りするホームに比べ、Xperiaは「ぎゅ~~~っとしっかり指を押してずりずりっと動かさないとうまく画面が動かない」のだった。iPhoneのようにさらりとなでるだけだと、認識しないか、間違って何かのアプリを起動してしまうのだった。
その後、OSのマイナーバージョンアップで、タッチパネルの感触は多少よくなったものの、ホームの使い勝手はまだまだだった。これはもう、ホームを入れ替えるしかない。そうあきらめてあれこれ物色した末、インストールしたのが「ADW.Launcher」だ。
これは、ビジュアルもさることながら、ホームのページ数や、アイコンの縦横の配置数、上下のドラッグ(スワイプアップ、スワイプダウン)操作時に実行するアクションなどが細かくカスタマイズできる。この柔軟さが気に入った。
右上の図が、現在のホーム画面。時刻と、予定を中央に配置し、その周囲を囲むように、よく使うアイコンを並べてある。配置は4×6列にしておき、一番下の列は何もおかず、「スワイプ・エリア」にしてある。このアイコンがないエリアを左右にスワイプすれば、快適にページをめくれるというわけ。タッチパネルの感触自体が同じでも、こうやって用途に合わせてエリア分けすればより快適に使える。1列あけても4×5=20個分のスペースはあるわけで、標準の4×4=16より多く配置できる。
これにホームを入れ替えて数日経過したところだけど、特に不具合らしきものもないし、使い勝手は確実によくなった。今じゃ妻のiPhoneよりXperiaのほうがはるかに快適だ(……はい、嘘です。ごめんなさい)。
それにしても、だ。Androidはつくづくとマニアックな携帯だなぁ、と思う。iPhoneと「親おたく度」が違う。使い込んでやるぞ!という人にとっては、うん、やっぱりiPhoneよりはるかに使えるんじゃないかな。が、「別に携帯にそこまで労力かける気ないし」という人にとっては、いまいちなんだろう。そのまま放っておけば、アプリを起動するごとにスピードは遅くなるし、標準のアプリは派手なだけで役立たずだし、みるみるバッテリーはなくなるし、使いにくいことこの上ない。
が、あれこれ考えていじりまわして自分なりの環境を整えていくと、別の顔を見せるようになる。タスクを整理できるようになってスピードは格段に向上したし、バッテリーも長持ちし、1~2日は余裕で使えるようになった。また日本語入力プログラムやウィジェット、そしてホームを整備することで、操作感もずいぶんとよくなった。
まだまだアプリも足りないし、iPhoneのほうが使いやすい点もたくさんある(特にウェザーニュース。Android版のアプリ、ちゃんと作る気がないならやめちまえ!)。が、この「未整備さ」もまた、心地良い。その昔、apple ][や、Macが登場してまもない頃、まだまだ整備されていない環境をユーザーは自分で改良していったものだ。Androidは、その頃の臭いが少しだけする。
良くも悪くもユーザーを選ぶ携帯なんだろう。完成されたiPhoneより、未完成なAndroidの方が、多分、僕にはあっている。
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