Googleサイトに、新しく「テンプレート」機能が追加された、というのでちょっと試してみた。これは、新たにサイトを作成するときに使えるんだという。なるほど、新規サイト開設時に、あらかじめ用意したテンプレートに沿って出来合いのページを作ってくれるということだろう。
(※しばらく新規サイト作ってなかったから気づかなかったけど、実はテンプレート機能自体は前からあったのね……。どうやらテンプレートがどっと増えた、ってことみたい)
なるほど、これは確かに便利だ。ここで使いたいイメージのテンプレートを選んでサイトを作れば、自動的にテンプレートをそのままコピーしてサイトが作成される。こりゃあいい。
Googleサイトで、「新しいサイトを作成」ボタンを押してサイトを作成しようとすると、そのトップにテンプレートを選択するための項目が現れる。主なものはここに表示されていて、選ぶと作成される。
デフォルトで表示されているのは3つだけだが、ギャラリーのリンクをクリックすると、画面にテンプレートのギャラリーが現れ、ここで更にたくさんのテンプレートが表示されるようになる。ギャラリーではジャンルわけもされて整理されており、なるほどわかりやすい。項目の説明はすべて英語でまだ日本語化はされていないが、プレビューを表示することもでき、これで実際のサンプルページを表示させるとだいたいどういうものかわかる。
……と思っていたのだけど、実際に作られたサイトを見てちょっとびっくり。本当に、プレビューで表示されたページがコピーされるだけなのだ。タイトルも内容もイメージもリンクもすべてそのまんまコピーされるわけで、それらをもとに、すべて自分で書き換えて使うことになる。これがえらく面倒くさい。
また、あらかじめ複数のページが作られるのはいいのだけど、テンプレートのとおりに作成されるので、このままのページ構成でオッケー!というのはかなり限定されるだろう。
ちょっと誤解していたのだけど、用意されているのはあくまで「テンプレート」だけで、そこで使われる要素などは特に新たなものはない。つまりね、実際にページに配置できるガジェットなどは何一つ増えてはいないということ。また使用できるテーマも従来と変わらず。あくまで「あらかじめ、レイアウトされたページがテンプレートとして用意された」というだけ。
ちょっと試しに使ってみたのだけど、じきに「ええい、うっとおしい! これなら空ページから自分で組み込んだほうがマシじゃあ!」と叫びたくなってしまった。テンプレートといっても、基本的なガジェットの配置やリストなどの構成が用意されているというようなわけではなく、ダミーの絵やテキストがあるだけなので、一から作っても手間はあんまり変わらない気がする。なにより、Googleサイトのページデザイナーはかなり使い勝手がよく、一から作ってもほとんど時間をかけることなくぱぱっとページが作れる。テンプレートを使ったからこんなに効率よくできた!というのが正直、実感できなかった。
それより、便利なガジェットをもっと増やしてくれたほうがはるかにWeb作成は楽になる。GoogleサイトはJavaScriptがセキュリティの関係で使用不可になっているため、自分でコーディングして機能を実装できない。それなら、あらかじめ用意された使えるガジェットの充実こそが「よりよいサイト」作りには不可欠のはずだだろう。豊富なテンプレートを用意しても、そこで使える部品は「既存のガジェットだけ」というのではしょうがない。
テンプレートは、「その用途にぴったりとはまったユーザー」には、便利だ。だがそれよりも「ガジェットの充実」こそがGoogleサイトを豊かにする最善の道じゃないだろうか。
コメント
コメントを投稿